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犬は職場の雰囲気を良くし、飼い主だけでなく他の従業員にとっても良い影響を与える――スイスの労働者を対象に実施された調査は、職場に犬がいることの効用を強調する。
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スイスのある劇場で働くサイモンさんは、仕事中に休憩が欲しい時は「プロダクション犬」のアンガスと一緒に散歩に出る。散歩の後は元気になり、やる気も回復して、照明の位置調整に何時間でも費やせるようになる。サイモンさんはアンガスの飼い主ではないが、大切な仕事仲間だ。
サイモンさんは職場で「みんなの」犬を飼えることに感謝するスイス人労働者の1人だ。米食品大手マースが6月第3金曜日(今年は21日)の「Take Your Dog To Work Day(愛犬を職場に連れて行く日)外部リンク」に合わせてスイスの従業員1000人を対象に実施した調査外部リンクでは、「犬は全般的にストレスを軽減する」との回答が7割に上った。犬を飼っている回答者では80%に達する。
犬が「職場の雰囲気」「満足度」「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」「健康」「同僚との交流」を改善するとの回答はいずれも6~7割を占めた。
すでに犬同伴を歓迎する職場で働く人は、この意見に賛同する傾向がさらに強かった。サイモンさんと同じように、回答者の4分の3は「犬の存在が休憩の質を高める」とみなし、犬の飼い主では93%に達した。
オフィスの「犬ポリシー」
マースの発表によると、職場に犬を同伴することが許可されているかどうかは不明瞭なことも多い。回答者の21%は許可されているかどうかを知らず、44%は規定がないと答えた。
回答者の35%は、職場での犬と人間の関わりを定義する規則など「犬に関するポリシー」があると答えた。マースのスイス支社(ツーク州バール)は2009年から職場への同伴を歓迎し、「20人が毎日ペット連れで出勤している」という。
調査はスイスの調査会社iVOXに委託し、5月初旬にスイスの労働者1000人と、1~2年後に就職予定の学生を対象に実施した。地域、性別、年齢、学歴に偏りなく調査された。
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英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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